睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは

英語では「sleep apnea syndrome」と言い、その頭文字をとって「SAS」と呼ばれています。SASとは、睡眠中にいびきや無呼吸を繰り返す、睡眠障害の1つです。単に呼吸が止まってしまうだけの病気ではないのが、特徴の1つです。

循環器の病気や突然死を招く

SASによって呼吸が止まってしまうと、脳や体は酸欠状態(低酸素血症)に陥り、全身に必要な酸素が十分送られなくなってしまいます。そのため睡眠の質そのものが悪化し、昼間に猛烈な眠気が襲ってきます。最悪、循環器の病気や突然死を招いてしまうのです。

肥満気味の人はリスクが跳ね上がる

一番に挙げられるのは、「肥満」です。肥満だと喉の周辺に脂肪がついてしまって気道を狭めてしまい、低呼吸や無呼吸に陥りやすくなります。また、やせている人であっても、骨格が細い人、あごが小さい人は、気道がふさがりやすく、ちょっと体重増加しただけで発症してしまいます。

当院で睡眠障害の原因について精密検査を行う

当院の睡眠障害専門の外来を受診することをおすすめします。当院が他の診療科と異なるのは、睡眠の質や状態について、詳しい検査や診断が行うことができる点です。その要因について精密検査を行い、睡眠の質を向上させる治療や生活改善の具体的な指導を行います。

おもな治療方法とは

多くのSASの患者さんへの治療の第一選択となるのが、「経鼻的持続陽圧呼吸療法」、俗に言う「CPAP」です。また、手術によってその原因を取り除いたり、マウスピースをはめて口呼吸や歯ぎしりの改善をはかることもあります。

経鼻的持続陽圧呼吸療法について

シリコン製エアチューブのマスクを鼻、あるいは口にとりつけ、CPAP装置から処方された空気を気道に送り込み、常に圧力をかけ続けて空気の通り道である気道がふさがれないようにするという治療法です。結果、無呼吸やいびきが大幅に改善されます。

マウスピースによる治療も有効である

マウスピースを口のなかにはめ込むと下あごが出るため、舌の位置が上がって気道が広がり、空気がよく通るようになることで、呼吸がしやすくなります。また口呼吸が遮断されることで、鼻呼吸に切り替えるためのトレーニングにもなるのです。

要因となる箇所を手術で改善する

SASの手術で用いられてきたのは、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)があります。気道を閉塞させてしまう物理的な要因である「軟口蓋」「口蓋垂」「口蓋扁桃」の一部を切除するのです。結果、睡眠時の無呼吸が軽減されます。

在宅でできる検査方法もある

酸素状態を調べる「パルスオキシメータ法」と、鼻の空気の流れやいびきの音、気道の狭窄などを調べる「エアフローセンサ法」などがあります。これらの検査方法は、場所を選ばず在宅でもできる簡易の検査です。

治療期間

SASを完治させるための治療期間はこれだけというのは断言できません。肥満が原因の患者さんは日々の運動で減量したり、高血圧を改善するなど、治療するポイントは多々あります。地道に向き合い、時間をかけて改善していくという考えで行くのがベストです。

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